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ID 1000771 更新日  2025年4月9日

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学校長

 

 本校は、平成7年4月の創立から31年目を迎え、兵庫県下に必要な看護師養成所として成長して参りました。

 今年度は4月3日に 第31期生39名を迎えました。

 本校の設置主体である宝塚市は安全・安心のまちづくりは元より、人にやさしく、誰しもが住み続けたいと思うまちづくりに取り組んでいます。市民が安心して生活を営んでいくには、地域医療の充実が必要不可欠となっています。本校でも理念にある「宝塚市が求める地域医療に貢献する質の高い看護師の育成」を意識したカリキュラムで学校を運営しています。

 「看護」は人間が、「家族」や「小集団」の中で生活しながら、自然で自発的な他者を思いやる行為として生まれ、子どもや病者、手助けの必要な人を助ける文化として発展してきました。みなさんも倒れた人を見たら「なんとかしなければ・・・」と感じるのではないでしょうか。

 では、なぜそのように感じるのでしょう。少し人類の進化から考えてみると「生物種は個の多様性を豊かにもてば持つほど、環境への適応性が高く、より進化を遂げる」という生物的な法則があります。人間は、生き残りをかけた進化の過程で、多様性を取り入れていった種なのです。つまり、人間は、個の多様性に社会的価値を求める動物です。その歴史からこのような文化が根付いてきたといえます。立場の違う人を受け入れ、他者をケアすることに基盤を置く看護は人類が持つ高度な文化であるといえます。

 今、「自分の意見は言わないでおく」という傾向があり、その理由を聞くと、「他者と意見が違うとその事象にまつわるデコボコが明らかになって物事が効率よく進まなくなり、迷惑になるから・・・。」という声があります。人間社会で、多様性が真の意味で認め合えず、AIなどに代表される相手のいない言葉だけの情報にコントロールされて、皆が同じであることに満足する状況では、人間は種として、脆弱になっていくと警鐘が鳴らされています。

 皆さんは、人とのコミュニケーションを大切にしていってほしいと思います。回りにいる仲間に自分の意見を表現し、また周りの意見を十分に聴いていってください。はじめは上手くいかないこともあるかもしれませんが、自由に表現できる、安心できる環境をみんなで作っていきましょう。それが必ず皆さんの成長につながり、社会から求められる望ましい看護師の「優しさ、思いやりがある」という特性となって表れていくと思います。「優しさ」は、「生まれ持った資質や性格」ではなく誰でも意識的に身につけることができ、しかも一生磨き続けることができる「技術」なのです。

 本校卒業生は宝塚市立病院をはじめ、兵庫県下で素晴らしい活躍をしています。これまでに輩出した卒業生は1,152名に及びます。また、昨年度の第114回看護師国家試験で18年連続100%合格を果たしました。すべての卒業生が看護師国家試験に合格しております。毎年、伝統が重くのしかかってきますが、プレッシャーを推進力として前進しております。そのような伝統を先輩から引き継いでいってください。

看護師を目指す皆さん、本校であなたの夢の実現に向けて一緒にスタートしましょう。

令和7年4月

宝塚立看護専門学校 学校長  堀内 吉美

 

 

このページに関するお問い合わせ

宝塚市立看護専門学校
〒665-0827 宝塚市小浜4丁目5番5号
電話:0797-84-0061 ファクス:0797-84-1021
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